子どもの発熱で慌てないポイント

子育てをしていると、子どもの発熱は避けて通れないものです。
「よく熱を出してしまう」
「毎回慌ててしまう」
「病院を受診した方がいいのか、様子を見てもいいのか分からない」
など、不安を感じる保護者の方も多いのではないでしょうか。
お仕事をされている方にとっては、保育園からの「お熱が出たのでお迎えをお願いします」という連絡に、心配な気持ちと同時に戸惑いや焦りを感じることもあると思います。
今回は、乳幼児期の発熱について、体温を測るときのポイント・家庭でできるケア・受診や登園を判断する目安について、保育園看護師が解説します。
お子さんの発熱に直面した際に、落ち着いて対応するためのヒントになれば幸いです。
目次
・子どもの平熱と発熱の特徴
・体温を測るときのポイント
・どんな状態なら保育園を休んだ方がいい?
・ご家庭でできる発熱時のケア
・こんなときはすぐ受診!
・受診に迷ったときは、一人で悩まないで
❚まとめ
子どもの発熱について知ろう
子どもの平熱と発熱の特徴
まず知っておきたいのが、子どもの平熱は36.5〜37.5℃程度と、大人より少し高めということです。
また、子どもは体温調節機能が未熟なため、
・遊んだあと
・泣いたあと
・厚着をしているとき
などは、一時的に体温が高くなることがあります。
体温を測るときのポイント
子どもの体温は、測る時間や環境によって変化します。
朝起きた直後は比較的低く、夕方から夜にかけて高くなる傾向があります。
また、泣いた後や食事、入浴、遊んだ直後は、一時的に体温が上がることがあります。
そのため、いつもより熱いかもと感じたときは、少し時間を置いて落ち着いた状態で測ることが大切です。
体温計を当てる部分に汗が残っていると、正確に測定できない場合があります。
測定前には汗を拭き、体温計の位置を確認しましょう。
脇で測るタイプの体温計の場合は、体温計の先端が脇の中心にしっかり当たるようにし、腕を体に密着させることで測りやすくなります。
日頃から元気なときの体温を知っておくことも大切です。
いつもの体温を知っていると、発熱した際にお子さんの変化に気づきやすくなります。
発熱したときの対応と受診の目安
どんな状態なら保育園を休んだ方がいい?
次のような場合は、登園を控えることが望ましいです。

園によって登園基準が異なるため、詳しくは通っている園へ確認してみてください。
ご家庭でできる発熱時のケア
①寒そうなら温める
熱が上がり始めは寒気を感じることがあります。
手足が冷たいときは、衣服や布団で温かくしてあげましょう。
②汗をかいたら着替える
汗をかいたままだと体が冷えやすくなります。
背中が汗ばんでいたら、こまめに着替えましょう。
③水分補給をする
発熱時は脱水になりやすくなります。
水分補給は、一度にたくさん飲ませようとすると吐いてしまうことがあります。
スプーン1杯や一口程度でも構いませんので、こまめに飲ませることを意識しましょう。
母乳やミルクを飲んでいるお子さんは、いつも通り飲めていれば心配しすぎる必要はありません。
④解熱剤は慌てて使わない
熱は体がウイルスと戦っているサインでもあります。
高熱で眠れない、水分が飲めないなどつらそうな場合を除き、医師の指示に従って使用しましょう。
こんなときはすぐ受診!
⚠ 顔色が悪い
⚠ 呼吸が速く苦しそう
⚠ ぐったりして反応が悪い
⚠ 嘔吐や下痢を繰り返している
⚠ けいれんが5分以上続く
⚠ 生後3か月未満で38℃以上ある
上記のような症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
受診に迷ったときは、一人で悩まないで
夜間や休日など、「病院に行った方がいいのかな」「朝まで様子を見ても大丈夫かな」と迷うこともあるでしょう。
そんなときは、一人で判断せず、公的な相談窓口を利用するのも一つの方法です。

小児科医や看護師などの専門職に、受診の必要性や家庭での対応について相談できます。
各都道府県で実施されており、夜間や休日に利用できるため、判断に迷った際の心強い相談先です。
※受付時間は都道府県によって異なるため、お住まいの自治体のホームページをご確認ください。
また、意識がない、けいれんが続く、呼吸が苦しそうなど、緊急性が高い症状がある場合は、ためらわず救急車を要請しましょう。
保育園看護師からのワンポイントアドバイス
保育園では、朝は元気に登園したお子さんが、お昼頃から発熱することも珍しくありません。
集団生活でたくさん遊び、知らず知らずのうちに体力を使っています。
「家では元気だったのに」と驚くこともあるかもしれませんが、決して保護者の方が見逃していたわけではありません。
熱が下がったあとも体は回復途中です。
無理をせず、「もう一日ゆっくり休もうかな」という気持ちで過ごすことが、結果的に早い回復につながります。
まとめ
子どもの発熱は、成長の過程で誰もが経験する身近な症状です。
突然の発熱に慌ててしまうこともありますが、大切なのは体温の高さだけではなく、お子さんの様子をよく観察することです。
食事や水分がとれているか、機嫌はどうか、呼吸は苦しくないかなど、普段との違いに気づくことが、適切な対応につながります。
発熱はお子さんの体が病気と一生懸命戦っているサインでもあります。
不安なときは一人で抱え込まず、かかりつけ医や看護師などにも相談しながら、お子さんの回復を温かく見守ってあげてくださいね。
キーワード:発熱|受診|体温|風邪|感染症
参考文献
1)医学書院 小児看護学概論小児臨床看護総論
2)こども家庭庁 保育所における感染症対策ガイドライン
https://kodomoenkyokai.or.jp/wp-content/uploads/2023/05/60342170aa360b5cce6f4ffe341a8a6c.pdf
3)厚生労働省 子ども医療電話相談事業(♯8000)について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/newpage_55223.html