~暑さに負けない心と体~夏でも快適な睡眠

夏になると、夜中に何度も目が覚める、疲れが取れにくい、日中に眠気が強いといった睡眠に関する悩みを抱える方が増えてきます。
近年の夏は、猛暑日や熱帯夜が続くことも珍しくなくなり、睡眠環境は以前より厳しくなっています。
睡眠不足というと体の疲れをイメージする方が多いかもしれませんが、実は心の健康とも深く関係しています。
夏場に感じやすい疲れの背景には、睡眠の質の低下が関係していることも少なくありません。
今回は、夏の睡眠と心の健康について考えてみたいと思います。
目次
❚まとめ
夏の眠りにくさの原因
人間の体には体温を一定に保とうとする仕組みがあります。
そして、夜になると深部体温と呼ばれる体の内部の温度が徐々に下がり、その変化によって自然な眠気が生じます。
しかし、夏は気温や湿度が高く、体に熱がこもりやすくなります。
その結果、本来なら下がるはずの深部体温が十分に下がりきらず、寝付きが悪くなったり眠りが浅くなったりします。
また、湿度の高さも睡眠の大敵です。
人は寝ている間にコップ1杯程度の汗をかくと言われております。
汗が蒸発することで体温調節を行っていますが、湿度が高いと汗が蒸発しにくくなり、不快感が増します。
このように、夏は暑さだけでなく、体温や湿度など複数の要因が重なり、睡眠の質が低下しやすい季節なのです。
睡眠不足が与える影響
睡眠中、脳は単に休んでいるわけではありません。
日中に得た情報を整理したり、記憶を定着させたり、感情を調整したりする重要な働きを行っています。
そのため睡眠不足が続くと、まず集中力や判断力の低下が起こります。
仕事でミスが増えたり、物忘れが増えたりするのは睡眠不足が原因となる場合もあります。
さらに影響を受けやすいのが感情のコントロールです。
睡眠が不足すると、脳の中で不安や恐怖を感じる部位である「扁桃体」の活動が活発になる一方で、その働きを調整する「前頭前野」の機能は低下すると考えられています。
その結果、
・些細なことでイライラする
・不安が強くなる
・気分が落ち込みやすい
・やる気が出ない
・人との関わりが面倒になる
といった変化が起こりやすくなります。
実際に、うつ病や不安障害では睡眠の問題を伴うことが非常に多く、睡眠とメンタルヘルスは切り離して考えることができません。
最近何となく調子が悪いと感じる時は、まず睡眠状態を振り返ってみることも大切です。
夏の睡眠の質を高めるためのポイント

快適な睡眠環境を整えるためには、室内温度だけでなく湿度管理も重要です。
一般的には室温26℃、湿度50%程度が目安とされています。
エアコンのドライ機能や除湿機なども活用しながら、快適な環境を整えましょう。
寝室に温湿度計を置いておくと、寝室環境を整える意識がしやすくお勧めです。

体に悪いからとエアコンを使わずに寝る方もいらっしゃいますが、夜間の熱中症や睡眠不足のリスクを考えるとおすすめできません。
エアコンはタイマーで切ってしまわず、「ドライ・除湿」で設定温度26℃にして朝まで運転させるようにしましょう。
寒い場合は、冬場の毛布をかけるなどして対策していただけると良いでしょう。

夏は日の出が早く、朝の強い日差しによって予定より早く目が覚めてしまうことがあります。
朝の光は体内時計を整えるうえで重要ですが、必要以上に早い時間から光を浴びると、早朝覚醒につながる可能性もございます。
早朝覚醒予防として、遮光カーテンを活用して寝室への光の侵入を抑えることが有効です。
私が普段から勧めているのは、遮光1級カーテンになります。
十分な睡眠時間を確保したうえで、起床後に朝の光を浴びて体内時計を整えていきましょう。

夏は発汗量が増えるため、軽い脱水状態でも睡眠の質が低下することがあります。
夜中にトイレへ行くことが億劫と、就寝前は水分補給を控えてしまう方もいらっしゃいますが、熱中症対策や寝起きのだるさ軽減のために水分補給をしてから就寝するようにしましょう。
まとめ
夏は睡眠の質が低下しやすく、知らず知らずのうちに心身へ負担が蓄積してしまいます。
疲れやすさやイライラ、不安感、気分の落ち込みなどを感じた時は、夏バテと決めつけてしまわずに睡眠の状態にも目を向けてみてください。
良質な睡眠は、体の疲労回復だけでなく、ストレスへの対処力や心の安定にもつながります。
暑い夏を元気に乗り切るために、まずは毎日の睡眠環境を整えることから始めてみてはいかがでしょうか。
キーワード:睡眠|睡眠不足|睡眠の質|夏