子どもの咳や鼻水との上手な付き合い方

子育てをしていると、子どもの咳や鼻水への対応は避けて通れないものです。
「よく鼻水がでている」
「咳が続いていてすっきりしない」
「病院を受診した方がいいのか、もう少し様子を見てもいいのか分からない」
など、不安を感じる親御さんも多いのではないでしょうか。
今回は、乳幼児期の咳や鼻水について、症状の特徴や家庭でできるケア、受診や登園を判断する目安について、保育園看護師の視点も交えながらご紹介します。
目次
❚まとめ
子どもの咳や鼻水について知る
咳や鼻水が出るのはなぜ?
子どもは、大人と比べると鼻の粘膜が過敏なため、鼻水がよく出ます。
また、鼻腔が狭いため、少しの鼻水でも鼻が詰まりやすいことが特徴です。
気道の粘膜も刺激を受けやすいため、気温や湿度の変化、のどへ流れた鼻水などが刺激となり、咳が出やすくなります。
咳や鼻水の種類と特徴
子どもによく見られる咳や鼻水の特徴をご紹介します。
受診した際、医師に症状を伝えるときの参考にしましょう。

咳や鼻水が出たときの対応と受診の目安
どんな状態なら保育園を休んだ方がいい?
次のような場合は、登園を控えることが望ましい目安となります。

園では集団生活の中で長時間過ごすため、お子さんが無理なく過ごせる状態かを考えることが大切です。
咳や鼻水があっても、元気に遊べて食事や水分がとれている場合は、登園できることもあります。
登園の基準は園によって異なるため、詳しくは通っている園へ確認しましょう。
おうちでできる咳や鼻水の時のケア
◎十分な水分補給をする
鼻水が出ていると、鼻が詰まって口呼吸になり、のどが乾燥しやすくなります。
また、乳児の場合は鼻が詰まることで、授乳中に息継ぎがしづらくなり、母乳やミルクの飲みが悪くなることがあります。
脱水を予防するためにも、一度にたくさん飲ませようとせず、少量ずつこまめに水分をとらせてあげましょう。
◎湿度は60%程度を保つ
空気が乾燥すると、咳が出やすくなったり、鼻水が粘り気を増して鼻が詰まりやすくなったりします。
加湿器などを活用し、室内湿度は60%程度を目安に保ちましょう。
◎呼吸が楽な姿勢を見つける
咳や鼻水がひどいときは、横になることで鼻水がのどへ流れ、咳が出やすくなることがあります。
抱っこをしたり、上半身を少し起こした姿勢にしたりすると、呼吸が楽になる場合もあります。
お子さんの様子を見ながら、少しでも楽に過ごせる姿勢を探してあげましょう。
◎鼻水をこまめに取り除く
鼻水がたまると、鼻づまりによって眠りにくくなったり、食事や授乳がしづらくなったりすることがあります。
鼻づまりが強く、お子さんがつらそうなときは、こまめに鼻水を取り除いてあげましょう。
入浴後は、鼻水が温まって柔らかくなっているため取り除きやすくなります。ご家庭に鼻水吸引器がある場合は、使用していただいても構いません。
ただし、嫌がるお子さんを無理に押さえつけたり、強い力で吸引したりすると、鼻の粘膜を傷つけたり、刺激によって鼻づまりが悪化したりすることがあります。
お子さんの様子を見ながら、優しく行いましょう。
こんなときはすぐ受診を
以下のような症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
⚠ 顔色が悪い
・唇や顔色が青白い、普段と明らかに様子が違う場合は注意が必要です。
⚠ 呼吸が速く苦しそう
・肩で息をしている、胸やみぞおちがへこむような呼吸をしている場合は受診しましょう。
⚠ ぐったりして反応が悪い
・呼びかけへの反応が乏しい、いつもと違って元気がない場合は注意が必要です。
⚠ 嘔吐を繰り返している
・水分がとれず、脱水につながる可能性があります。
⚠ 息をするときにヒューヒュー、ゼーゼーという音がする
・気管支が狭くなっているときなどにみられることがあります。音が続く、呼吸が苦しそう、会話や睡眠に影響がある場合は受診しましょう。
⚠ 元気な子どもが急に咳をしだす
・食べ物や小さなおもちゃなどが気道に入り、咳が出ている可能性があります。気道に異物が入っている可能性があるため、早めに医療機関へ相談しましょう。
保育園看護師からのワンポイントアドバイス
保育園では、年齢や発達に合わせて鼻のかみ方を伝えています。
0歳児は自分で鼻をかむことが難しいため、大人が鼻水を拭いたり、必要に応じてお手伝いをします。
1〜2歳頃になると、大人の声かけや介助で「フン」と鼻から息を出す練習ができるようになります。
3歳頃からは、声かけをすると自分で鼻をかめるお子さんも増えてきます。
4歳頃になると、左右の鼻を片方ずつかむことが少しずつできるようになります。
あくまでも目安になりますので、〇歳になったのにまだ鼻を上手にかめないと焦る必要はありません。
繰り返し練習することで少しずつできるようになっていきます。

お子さんのペースに合わせて、楽しみながら取り組んでみてください。
鼻をかむ際は、両方の鼻を一度に強くかむと、耳に負担がかかったり、中耳炎につながったりすることがあります。
大人が介助するときも子ども自身がかむときも「左右片方ずつ、優しくかむ」ことを意識しましょう。
まとめ
咳や鼻水の症状は、体に入ったウイルスやほこりなどの異物を外へ出そうとする、体を守るための大切な反応でもあります。
症状の有無だけで判断するのではなく、お子さんの全身の様子を観察することが大切です。
元気に遊べているか、食事や水分がとれているか、呼吸が苦しそうではないかなど、普段との違いに気づくことが適切な対応につながります。
不安な症状がある場合は、かかりつけ医や保育園の先生、看護師などにも相談しながら、お子さんの回復を温かく見守っていきましょう。
キーワード:咳|鼻水|風邪|乳幼児
参考文献
1)医学書院:小児看護学概論小児臨床看護総論
2)こども家庭庁:保育所における感染症対策ガイドライン
https://kodomoenkyokai.or.jp/wp-content/uploads/2023/05/60342170aa360b5cce6f4ffe341a8a6c.pdf
3)厚生労働省:子ども医療電話相談事業(♯8000)について
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/newpage_55223.html