「冷え」が与える影響と、今日からできる温活習慣

妊娠中や産後は、これまでとは違う体調の変化に戸惑うことも多いかと思います。
その中でも、「冷え」に悩まれる方は少なくありません。
女性はもともと筋肉量が少なく、男性よりも冷えを感じやすいと言われています。
ですが、日常生活の中に「体を温める活動=温活」を取り入れることで、冬場をもっと快適に過ごせるようになります。
今回は、妊娠中・産後の冷えが体に与える影響や実践的な温活について、わかりやすくお伝えしていきます。
目次
❚まとめ
「冷え」が与える影響とは?
妊娠中や産後は、ホルモンバランスの大きな変化、血行不良、筋肉量の低下などにより、体が冷えやすい状態になります。
「冷え」は、以下のような症状を感じやすくなる原因にもなってしまいます。

妊娠中の冷えは、切迫流産、切迫早産の原因になるともいわれています。
産後は、身体の回復が遅れてしまったり、母乳の出具合に影響がでることもあります。
「冷えは万病のもと」といわれるように、冷えは妊娠中から産後においても女性の大敵といえます。
今日からできる温活習慣
温活とは、体を温めて体調を整えやすくすることをいいます。
体を温めるといっても、実際にはどんなことを取り入れれば良いか分からないという方が多いのも事実です。
生活の中で手軽に実践できそうなことから始めてみましょう。

❖ 入浴習慣を見直す
38〜40℃の湯船に10分程度を目安に浸かりましょう。
長風呂はのぼせの原因になってしまうためNGです。
また、体調が優れない日は避けるようにしましょう。
妊娠中や産後は浮腫みが気になる方も多いです。
体を温めることで、血行を促進し、むくみを軽減させる効果もあります。
❖ 三首を温める
首、足首、手首を意識的に温めましょう。
この「首」がつく部位は太い動脈が通っているといわれており、その部位を温めることで体全体が温まりやすくなります。
大切なお腹や腰なども冷えないように腹巻をまいたり、ポイント的に温めるのも効果的です。
出産の時にも体が冷えると、お産が進みにくいことがあるので、レッグウォーマーを持っていくのがおすすめです。
体を温めるグッズとしては、
・カイロ(直接肌に貼らないよう注意)
・湯たんぽ
・腹巻き、腹帯
・レッグウォーマー、アームウォーマー
・毛糸や柔らかい素材のパンツ・スパッツなど
❖ 適度な運動
妊娠中は無理のない範囲でウォーキングやスクワットなど、産後は骨盤体操などを取り入れると血流改善になり体も温まります。
掃除や洗濯など、日常の中で意識的に少しずつでも体を動かせると継続しやすいですね。
❖ 温かい食事と飲み物を意識
体を冷やす食べ物や飲み物は避け、温かいもの中心の食事内容を意識してみてください。
朝起きて白湯をコップ1杯飲むという習慣は、体にも優しく始めやすいのでおすすめです。
◎体を温める食材
・生姜、にんじん、かぼちゃ、大根、蓮根、じゃがいもなどの根菜類
・冬が旬の食材
・発酵食品(納豆、味噌、キムチ、ヨーグルトなど)
・肉や魚などのたんぱく質食材
体を温める食材は、スープや温かい料理にして食べるのがおすすめです。
飲み物は、コーヒー、緑茶などのカフェインの摂り過ぎは避け、ココアや白湯など体を温めてくれるものに代えてみてください。
温活で変わる嬉しい変化
体を温めることは、冷え対策だけでなく、妊娠中・産後の体調管理の土台にもなります。
継続して、妊娠から産後まで健康に過ごしていただきたいです!


無理なく続けるためのポイント
温活は「続けること」がいちばん大切。とはいえ、妊娠、育児中はママさん自身のことを後回しにしがちかと思います。
そのようなときは、日常の中で無理なく取り入れられることから試してみてください。
例えば、
朝:白湯を1杯+軽い足首回し
日中:温かい飲み物で水分補給+腹巻で冷え対策
夜:湯船につかり温まる+厚手の靴下で冷え対策
まとめ
温活による妊娠中、産後の身体へのプラスの働きが多いことを感じてもらえたのではないでしょうか。
無理に取り入れようとせず、日常の中で続けやすいものから始めてみていただければと思います。
キーワード:冷え|温活|妊娠中|産後
参考文献
1)厚生労働省:専門家コラム 冷え対策!体をあたためる食材、冷やす食材