【保育士解説】0か月〜3か月の赤ちゃんの発育と発達の特徴

 

赤ちゃんが生まれてから3か月間。赤ちゃんとの生活は新しいことの連続です。

寝ている姿に癒されたり、ふとした仕草に思わず笑みがこぼれたり。

親としては喜びもあり、不安もあり…そんな日々を過ごされていらっしゃるのではないでしょうか?

今回は、0か月から3か月までの赤ちゃんの成長と発達について紹介します。それぞれの月齢の様子を見ていきましょう。

 


 

目次

新生児期(0か月):外の世界にこんにちは

1か月:新生児期よりもパワーアップ

2か月:コミュニケーションの育み

3か月:好奇心が育ち、世界が広がる

まとめ:保育士の視点から伝えたいこと

 


新生児期(0か月):外の世界にこんにちは


生まれてすぐの赤ちゃんは、ママのお腹の中から外の世界へと、環境の変化に合わせて体を適応させる時期です。

1日のほとんどが睡眠なので、1日20時間近く眠っていることも珍しくありません。

お腹が空いたら泣いて起きて、飲んだらまた安心して眠る。このリズムが0か月の赤ちゃんのお仕事になります。

 

生後0か月の赤ちゃんについては助産師コラムで詳しく紹介しています。

下記からぜひご覧ください。

【助産師解説】0か月の赤ちゃん-成長・発達について-

【助産師解説】0か月の赤ちゃん-一日の様子・お世話について-

 

 


生後1か月:新生児期よりもパワーアップ


新生児期が終わり、1か月健診がある時期ですね。

気になる様子などがあれば、健診の際に聞いてみるのも良いでしょう!

 

 

生後1か月の赤ちゃんの発育

 

 

 

生後1か月の赤ちゃんの発達の特徴

 

  • 視力が発達し、ママパパを見つめます👀

視力が発達し、ぼんやりと見えるようになってきます。

鼻先20~30センチで物を動かすと追視をする赤ちゃんも。授乳するときはママパパの顔をじっと見つめます。

 

 

  • 体の動きが活発になります

手足をばたばたと動かしたり、体を反らせたりなど、新生児期とは違い、活発な動きが見られるようになります。

自発的な動きではありませんが、成長に大切な動きになるので、手足の動きが制限されない服装にしてあげましょう。

 

首はまだまだ安定しませんが、自分の意思で首の向きを左右に動かせるようになります。

お部屋で仰向けになっていると、明るい方向を向いていたりしませんか?

 

 

  • 吸う力が増して、飲める量もアップ

新生児期よりも、授乳が上手になります。

吸う力が増して、一度に飲める量も増えてきます。

授乳の間隔も少しずつあいてきますが、授乳のリズムはまだ不規則なので、赤ちゃんの様子に合わせて授乳します。

 

 


2か月:コミュニケーションの育み


体つきもふっくらしてきて、より赤ちゃんらしく愛らしい姿に。

声を出したり、あやすとにこっと笑うようになり、育児中の楽しみが増えますね!

予防接種が始まる月齢にもなるので、計画を立てるようにしましょう。

 

 

生後2か月の赤ちゃんの発育

 

 

 

生後2か月の赤ちゃんの発達の特徴

 

  • 「原始反射」が次第に消えて、自発的な動きに

新生児期から見られていた「原始反射」が消えていくようになり、自発的な動きが増えてきます。

「ハンドリガード」という、自分の手を見つめる行動が見られる赤ちゃんも出てくるかもしれませんね。

自分の手の存在に気づき、自由に手を動かせるようになると、次第にハンドリガードは消えていきます。

 

また、ママパパにあやされたりすると笑顔を見せるようになります。

これは、新生児期の反射的なもの「新生児微笑」とは違い、楽しい、嬉しいと思うことで笑う「社会的微笑」です。

 

 

  • 「クーイング」が活発に。コミュニケーションのきっかけ

「クーイング」とは、「アー」「ウー」というような単音の赤ちゃんの発声のことをいいます。

かまってほしい時や機嫌がいい時など、赤ちゃんの声がたくさん聞けるかもしれません。

赤ちゃんの声に合わせて、ママパパも「お話してたの?」「楽しいね」などと、たくさん声をかけてあげましょう。

 

 


3か月:好奇心が育ち、世界が広がる


体重が生まれたときの約2倍に!3~4か月健診があるので、より赤ちゃんの成長を感じやすい時期だと思います。

好奇心や意欲が育ち、身の回りのことに興味を持ち始め、元気いっぱいです。

 

 

生後3か月の赤ちゃんの発育

 

 

 

生後3か月の赤ちゃんの発達の特徴

 

  • 首が座り、ママパパの抱っこも楽に

この時期の一番大きな発達は首が座ることです。

3~4か月健診の検診内容にも、首座りの状態が入ってきます。

首がしっかりしてくるので、腹ばいで過ごす時間をつくると、ぐいっと首を持ち上げる様子も見られるかもしれません。

首座りが安定してくると、縦抱きの際に後頭部に手を添えなくても頭がぐらぐらしなくなります。

 

 

  • 手のひらの感覚が発達し、自分の意思で動かします

軽くて持ち手の細いおもちゃであれば、握らせるとしっかりと持って、口に運んで遊んだりします。

好奇心や興味が広がることで、自発的な手の動きが出てくるようになります。

 

こどもの発達は、頭から足(上から下)にむかって発達していきます。

自発的な手の動きは、赤ちゃんが成長している証拠にもなりますね。

 

 

  • 感情表現が豊かに!快・不快を大胆に表現します

感情表現が豊かになり、楽しい、嬉しいを笑うことで表現します。

こちょこちょ遊びをすると、声をあげて笑うことも!赤ちゃんとの1対1の触れ合いを大切にしてみてください。

もちろん、気に入らないことや不快を感じると泣いて表現します。

以前に増して、泣き方が激しくなる赤ちゃんもいるかもしれません。

 

 


まとめ:保育士の視点から伝えたいこと


生活の大半が「睡眠」のこの時期は、赤ちゃんとの関わり方が分からないと悩まれるママパパも多いように思います。

ですが、この時期のママパパとの関わりは、これからの赤ちゃんの成長に必要不可欠なものです。

赤ちゃんはママパパの声をしっかりと聞いていますし、安心する匂いや存在を感じています。

 

抱っこしたり、触れ合ったり、赤ちゃんの声に反応したり、ママパパの日常を赤ちゃんに話してみるなどでも良いです!

この時期にしか見られない愛らしい姿に癒されながら、成長を見守っていただけたらと思います。

 

 

キーワード:新生児|生後1か月|生後2か月|生後3か月|発育|発達


参考文献

1)令和5年乳幼児身体発育調査 調査結果の概要:こどもまんなかことも家庭庁

2)はじめてのママ&パパの育児 五十嵐隆(国立成育医療研究センター理事長)監修:主婦の友社