【保育士解説】赤ちゃん返りで大変…我が子と上手に向き合うには?

 

我が子の突然の赤ちゃん返り。上の子下の子と2人同時に対応しきれず、大変な思いをされているママパパも多いのではないでしょうか。

今回は、赤ちゃん返りした我が子とどのように向き合っていくと良いのか、紹介していきたいと思います。

 


 

目次

赤ちゃん返りってどんなこと?

気をつけてほしい関わり方

赤ちゃん返り中のお子さんとの関わり方

まとめ

 


赤ちゃん返りってどんなこと?


赤ちゃん返りとは、弟妹が生まれたことをきっかけに、兄姉となる上の子が急に“赤ちゃんのような態度をとるようになる”ことを言います。

 

例えば…

  • 下の子を抱っこすると「ぼく/わたしも抱っこして!」とせがむ
  • ママパパの気を引くような行動をする
  • できていたこともできないフリをする
  • ママパパに対してわがままな要求が多くなる
  • 泣くことが多くなる、泣き真似をする

などがあげられ、感情の起伏も不安定な状態です。

 

家族が増えること、それはママパパにとって嬉しいことであるように、兄姉になる子にとっても嬉しいことです。

それなのになぜわがままばかりなの?泣いてばかりなの?上の子に対してイライラしてしまう日々が続き、ママパパ自身が罪悪感をもってしまうことがあるかもしれません。

 

今まで自分にだけに注がれていた愛情が急に下の子にも注がれ始めることは、上の子にとって、不安、寂しいなど様々な感情が混ざり合います。

言葉が未熟な場合、自分の気持ちを表現することがままならないため、ママやパパを困らせるような行動で表現するのです。

 

ですが、もちろんママパパが嫌い、下のお子さんが嫌いだからするのではなく、ママパパのことが “大好きだからこそする” ということを必ず覚えていてください。

「ママパパも大好きでいてくれる?」と安心感を求めて確認しているのです。

 

 


気をつけてほしい関わり方


赤ちゃん返り中のお子さんに対してどのように関われば良いのか戸惑うママやパパも多いのではないかと思います。

そんなお子さんとの関わり方について、意識していただきたい関わり方があります。

「そんな余裕もない…」というママパパもいるかもしれません。

ですが、大好きな我が子の成長を願って少し考えてみていただければと思います。

 

 

  • 怒る

お子さんが、わがままを言った時、ちょっとした失敗をしてしまった時など感情的になって怒ってしまうこともあるかと思います。

もちろん、いけないこと、命に関わる危険なことをしてしまったような場合には“叱る”ことも必要です。

 

ですが、赤ちゃん返りの場合は、“怒る”ということが逆にお子さんの気持ちを不安定にするということにつながってしまうことがあります。

今は”怒る”ということを最小限にし、一呼吸ついてから関わってみると良いかもしれません。

 

 

  • 甘えを受け入れない

赤ちゃん返り中は、とにかくママパパにべったりしたい、甘えたい時期です。

我が子のできることを知っているからこそ「自分でできるでしょ」「お兄ちゃん/お姉ちゃんでしょ」とつい言葉にしてしまうことがあります。

しかし、上のお子さんにとっては、“できるけどママパパにやってほしい”という感情なのです。

 

 

  • わざと突き放す

一番注意していただきたいのが“突き放す”ということです。

私たち大人がされても傷つきますよね。

子どもも同じ気持ちで、こころに大きなダメージを負ってしまいます。

 

気持ちに余裕をもてない時ほど1人にしてほしいという気持ちや、突き放すような言葉掛けをしてしまうことがあるかもしれません。

しかし、お子さんの不安を煽ることになりさらに気持ちが不安定になってしまうことがあるので気をつけていただければと思います。

 

 


赤ちゃん返り中のお子さんとの関わり方


 

 

  • 甘えたい気持ちを受け入れる

ママパパ自身も大変な時期かもしれませんが、なるべく上の子の甘えたい気持ちを受け入れてあげてください。

「一緒にやってみよう」「赤ちゃんのおむつを替えたら、お手伝いしに行くね」と言葉にして伝えることが大切です。

赤ちゃんの対応が緊急でないようであれば、上の子を優先する日があっても良いですね。

 

そして、一緒にやってみて上手にできたときはたくさん褒める!

「ママパパはちゃんと見ているよ」と我が子に伝わるよう接してみましょう。

 

 

  • 触れ合う時間を大切に

例えば、保育園から帰ってきたら必ずぎゅーをする、睡眠時に頭を撫でたり、手を握ったりするなど、親子で触れ合う時間をつくるようにしましょう。

“何があっても大好きだよ”ということが伝わる時間を大切に、我が子に愛情を届けてみてください。

 

 

  • 2人だけの時間をつくる

夫婦で休日が合うとき、育児を分担するときなど、上の子が下の子の存在を気にせず、ママ/パパだけを独占できる日や時間をつくってみましょう。

なるべく、赤ちゃんの泣き声が聞こえない、下のお子さんに意識が向かない場所が良いかもしれません。

ママパパの息抜きにもなり、我が子の成長にも気づきやすくなります。

 

 


まとめ


 

赤ちゃん返りは、成長や気持ちが安定してくることでやがて落ち着きます。

お兄ちゃん、お姉ちゃんとして弟、妹を守ってくれるようにもなります。

 

時には、怒りたくなる、我が子から離れたくなることもあるかもしれません。

ですが、その瞬間にしかできない我が子との関わりはかけがえのない宝物になります。

今回の記事を読んでみて、お子さんとの向き合い方がより楽しく、幸せな時間になる手助けになれば嬉しいです。

 

また、ママパパ自身が自分の気持ちに素直になることもとても大切です。

「我が子のために…」と正しい、親らしい行動ばかりを求めては息が詰まってしまいます。

そんな時は、本音、弱音をはいても大丈夫です。

ご家族や保育のプロである保育士などの専門家に相談してみることも良いです。

子育てで辛くてどうしようもない、という時は誰かに頼ってみてくださいね。

ファミくるでは、育児に関する相談もいつでもお待ちしております。

 

 

キーワード:赤ちゃん返り|関わり方|

2024.09.03