おっぱいやミルクを飲みながら、赤ちゃんがキョロキョロしてすぐに離したり、ニコニコしながら触ったり、噛んだりしておっぱいで遊び始める「遊び飲み」。
「おっぱいも張っているし、体重の増えも心配だから飲んでほしいのに…」と頭を悩ませているママは多いのではないでしょうか。
今回は、なぜ遊び飲みをするのか、その対処法についてお伝えしていきます。
目次
❚遊び飲みはいつ頃始まる?
❚遊び飲みの原因は?
❚遊び飲みの対処法
❚まとめ
遊び飲みはいつ頃始まる?
赤ちゃんの遊びのみは、生後3~4か月頃から経験するママが多いようです。
個人差もありますし、遊び飲みをせず卒乳を迎える赤ちゃんもいます。
遊び飲みが始まると授乳に時間がかかりイライラしてしまったり、赤ちゃんの体重の増え具合やお胸の張り具合等、心配になってしまいますよね。
遊び飲みの原因は?
遊び飲みをする原因は、赤ちゃんの成長発達が大きく影響しています。
まずは遊び飲みが始まることの多い月齢の赤ちゃんの発達を見ていきましょう。
- 生後3か月
この頃の赤ちゃんは、それまで未熟だった脳の視床下部という部分が発達し、満腹を感じられるようになります。
そのため、おっぱいやミルクの飲み具合が減ってくるお子さんもいます。2か月頃まで急激だった体重増加がひと段落し、緩やかな体重増加と変わっていきます。
首が安定してくる赤ちゃんも増えてきます。
視力も発達し距離が離れたものも見えるようになり、視野に入ったものに興味を持ちます。
手を自分の意志で動かせるようになるので、興味を持ったものに手を伸ばし、触れたり掴んだりができるようになっていきます。
- 生後4か月
この頃になると首座りがほぼ完成し、五感がぐんと発達してきます。
聴覚と視覚等の感覚を関連付けられるようになってきます。
例えば、声がした方に顔を向けたり、おもちゃの音に反応して顔を向けて手を伸ばしたりと、様々な音やものにも興味を持ちます。
五感が発達していくことにより、知的好奇心が広がっていく時期です。
心の発達も進みます。感情の幅がますます広がり、表情も豊かになります。
気に入らないと身体をそらせ、手足をバタバタさせて抗議することもあります。嬉しいときにも足をバタバタさせて感情表現をします。
- 5~6か月
6か月頃になると、歯が生え始める赤ちゃんも出てきます。
歯が生え始める前は歯茎がむずかゆくなるので、歯固めを噛んだりお口に運んだものを噛んでいることが多くなります。
このように、生後3か月以降の赤ちゃんは、満腹を感じられる、耳や目から入った情報に興味を持ち自分の意志で手や首を動かす、歯が生え始め、快・不快を身体を使って表現できるなどの成長発達をしています。
そのため、授乳に集中できなくなってしまうことが遊び飲みの原因と言われています。
他に考えられる原因としては、ママの母乳の変化などもあります。
母乳の分泌量が減ってしまっていたり、乳首や乳輪が硬く飲みにくくなってしまっていたり、食事内容やママの体調によって母乳の味が変わってしまうなどが考えられます。
乳房のトラブルや気になることがあるときには、母乳外来や乳房マッサージをしている助産師や助産所に相談してみても良いでしょう。
遊び飲みの対処法
赤ちゃんの成長発達によるものと分かれば、対処法としては「できるだけ赤ちゃんが授乳に集中できる環境を整えること」です。
- テレビや音楽をオフ
- 外からの音や人の話し声が聞こえないようにする
- おもちゃなどを近くに置かない
また、しっかり起きている時より、少し眠たそうなタイミングやウトウトしているタイミングの方が集中して飲んでくれることもあります。
遊び飲みを始めてしまったら、短時間で満腹になっていることもあるので、一旦授乳を切り上げてタイミングをずらして再度授乳をしてみてください。
そのタイミングで、お腹が減っていれば集中して飲んでくれることがあります。
遊び飲みが多く心配な場合は、赤ちゃんの体重増加が月齢相当かを見てみましょう。
その子なりに増えている、成長曲線で正常範囲、おしっこやうんちの回数や量が問題なければあまり心配はいりません。
もし、体重増加が少ない、排泄回数や量が少ない、元気がない、機嫌が悪いことが続く場合には一度小児科の先生に相談してみましょう。
まとめ
赤ちゃんの成長発達の証と分かっていても、授乳時間が長引いたり、胸が張って飲んでほしいのに飲んでくれない状況が続くと、ママもイライラしてしまう時があると思います。
ママに感情があるように、赤ちゃんにも感情や意志があり、それを表現できるようになってきているということですね。
赤ちゃんの成長過程と思い割り切って、先でお伝えした対処法を取り入れながら乗りきってほしいと思います。
キーワード:遊び飲み|原因|対処法
執筆者:高橋萌