前回は、0か月の赤ちゃんの成長や発達について詳しく解説しました。
赤ちゃんの成長を感じ、新生児期に見られる赤ちゃんらしい動きに癒されたりと親子での幸せな時間もたくさんかと思います。
ママやパパからたくさんの愛情を受けながらたくましく成長していく赤ちゃんですが、何より大切なのがお世話です。
今回は、新生児の一日の様子やお世話について詳しく解説していきたいと思います。
目次
❚まとめ
一日の様子と赤ちゃんのお世話
新生児は、ねんね、ミルク、おしっこ、うんちの繰り返しで、一日の大半は寝て過ごします。
まだ昼夜の区別がないため、一日の生活リズムはママパパとは全く異なります。
慣れないうちは寝不足による疲労が重なり、少々つらさを感じる面も多いかもしれません。
頻回な授乳が必要な時期です
新生児期は胃が小さく、一度にたくさんの母乳を飲むことができません。
そのため、お腹がすくのも早いというわけです。
授乳の間隔は、あくまでも目安ですが、日中は2〜3時間おき、夜間は延びて4〜5時間ほどで、1日に10〜15回ほど授乳するという赤ちゃんも珍しくありません。
赤ちゃんがミルクをほしがるサインは、
①手をお口に持ってくる
②口に触れたものを吸ったり、しゃぶったりする
③口をぱくぱくと動かす
などがあります。
泣くことでお腹が空いたことを伝えてくる場合もありますが、ギャン泣き状態では上手に授乳できないことも考えられるため、泣きだす前に飲ませるということが理想的です。
お子さんの様子を観察し、「お腹空いたよ」サインを見つけてみてください。
母乳やミルクは赤ちゃんにとって唯一の栄養源です。
このようにしなければならないということはなく、授乳間隔も3時間が絶対ではありません。
赤ちゃんの様子を見ながら、目の前のお子さんがほしがるタイミングで授乳をしていきましょう。
母乳やミルクが上手に飲めない、1時間も経たずに欲しがる、逆に寝すぎて起きない等、さまざまな問題が出てくるかと思います。
ママの母乳の出具合やお子さんの体格などによっても、悩みは違ってきます。授乳についてのお困りごとは、特にこの時期には多いかと思います。
産院の助産師や地域の助産師、保健師にも相談ができますので、周りに頼りながらその時々の問題を解決していきましょう。
こまぎれ睡眠です
0か月の赤ちゃんは、1日トータルで16〜18時間程度眠ることが一般的といわれています。
ですが、睡眠は一定ではなく、睡眠の間隔も小刻みなため、昼夜を問わず2〜4時間ごとに目を覚まします。
睡眠と睡眠の間は、お腹が空いてミルクをほしがったり、オムツが汚れて不快を感じ泣いたりを繰り返します。
ママお一人では体力が持たないですし、産後の疲れもあるので、できるだけご家族にも協力してもらいながら、赤ちゃんが寝ているときは一緒にママも休むようにしてくださいね。
沐浴で心地よく
新生児は、新陳代謝が良く皮脂の分泌も盛んです。
お肌はとても敏感で、皮膚トラブルにもなりやすいため、沐浴で優しく洗い清潔にし、気持ちよく過ごせるようにしてあげましょう。
新生児期の間は、感染予防や危険防止の観点からベビーバスでの沐浴がおすすめです。
沐浴は、慣れるまでは少し大変かもしれませんが、赤ちゃんとのスキンシップの時間として楽しんでいただければと思います。
こまめなおむつ交換で清潔に
生まれたばかりの赤ちゃんのお肌はとてもデリケートです。
おしっこは1日6回以上が目安ですが、中には10~20回と回数が多いお子さんもいます。
うんちは、1日に5~10回程と回数が多いお子さんもいます。
特に完全母乳や母乳がメインのお子さんは水っぽいうんちとなり回数も多いのが特徴です。
おしっこやうんちをしたときは、おむつかぶれをしないようこまめにおむつ交換をしてお肌を清潔に保つことが大切です。
おむつ交換時には、赤ちゃん用のおしり拭きを使って優しく拭き取ったり、赤くなっていて痛そうな時は、ぬるま湯で汚れを流しながら取るようにしてあげるのも良いですね。
コミュニケーションと情緒の発達
基本的には無表情な新生児の頃の赤ちゃんですが、泣く、不機嫌、まぶしいなどの表情は見られます。
ときおりにこっと笑顔を見せますが、これは「新生児微笑」といって生理的なものです。とても可愛らしい瞬間ですが、うれしくて笑っているというものとは少し異なります。
そのため、この時期は「お腹が空いた」「おむつが汚れて気持ち悪い」「眠たい」などの不快な感情を「泣くこと」で表現しています。
ママパパは、赤ちゃんが泣いている理由を探り、色んな方法を試しながら赤ちゃんの欲求を満たしてあげる必要があります。
その欲求が満たされるということの繰り返しで、ママパパという存在が赤ちゃんにとって心地良いものとなり、信頼関係が生まれていきます。
まとめ
新生児期は眠ることが中心の生活になりますが、赤ちゃんはママパパとのスキンシップが大好きです。
抱っこをしたり、目と目を合わせて話しかけたりしながら、赤ちゃんとの触れ合いをぜひ楽しんでいただきたいと思います。
ママパパとの触れ合いは、赤ちゃんに安心感を与え、愛着形成や赤ちゃんが成長する過程の情緒の安定にもつながります。
また、ママパパの健康も大切です。
頻繁な授乳や夜泣きなどでママパパも疲れが溜まりやすい時期になるかと思います。
頼れるご家族や専門機関からの支援も受けながら、時にはゆっくり休める時間もつくってみてくださいね。
新生児期は、生まれてからたった28日間のこの時期にしか見れない様子や、赤ちゃんとの触れ合いを楽しみながら過ごしていただきたいと思います。
0か月の赤ちゃんの成長や発達についてまとめたコラムもぜひご覧ください。
キーワード:新生児|生後0か月|お世話|コミュニケーション|情緒の発達
参考文献
1)NPO法人ラ・レーチェ・リーグ日本
https://llljapan.org/postpartum/
2)タイニーラブ 赤ちゃんに必要な睡眠時間
https://www.tinylove.com/ja_jp/articles/how_much-sleep_does_baby_need
執筆者:高橋萌